INTERVIEW【特別企画】宇宙へリベンジ!ホリエモンロケット打ち上げ大壮行会/「なぜ宇宙?」を改めて聞いてみた

【特別企画】宇宙へリベンジ!ホリエモンロケット打ち上げ大壮行会/「なぜ宇宙?」を改めて聞いてみた
2018.04.25

「なぜ宇宙?」を改めて聞いてみた

“宇宙”と聞くと、つい壮大なロマンだったり現実味のないファンタジックなイメージをしてしまうが、
『宇宙旅行が当たり前にできるようになったなら…』と考える人も多いのではないだろうか。

そんな宇宙への夢に挑戦をし続けているのが堀江貴文氏だ。

2005年に宇宙事業に参入し、インターステラテクノロジズ社(IST)を創業。観測ロケット「MOMO(モモ)」を開発した。

2017年7月末、MOMO初号機の打ち上げが北海道大樹町で行われたが、打ち上げ自体は正常に終えたものの宇宙空間(高度100km)には届かず。打ち上げ直後、生中継をしていたSHOWROOMでの取材では「近いうちにリトライする」と語っていた堀江氏。

そして、待ち望んだ2号機の打ち上げリベンジが4月28日(土)〜30日(月)に、初号機と同じく北海道大樹町にて行われる。

見事成功すれば、民間のロケットでは国内初という快挙だ。『夢応援プロジェクト』が始動したSHOWROOMでも、プロジェクトの第一弾としてホリエモンロケットのリベンジを追いかけることにした。

今回は打ち上げリベンジに向けて、堀江氏にインタビュー。改めて宇宙開発の挑戦に関して、5つの素朴なギモンをぶつけてみた。

 

Q1.そもそも宇宙開発に興味を持ったのはなぜ?

『宇宙戦艦ヤマト』や『ガンダム』など、小さい頃から宇宙を舞台にしたアニメで育ってきた世代というのもあり。その頃から“近い将来、スペースシャトルで誰でも宇宙には行けるようになる”と言われていたのに、その時代がなかなか訪れない!

今まで宇宙に行けた人は世界でたったの500人程度。なぜそんなに少ないのか?

理由はコストです。今までは国が主導でロケットをつくっていたので、どうしても『一番高性能なもの』が重要視され、そうすると莫大なお金がかかるし、なかなか民間でのロケット開発は実現してなかったんですね。

でも車でたとえるならば、「荷物を運ぶこと」が目的の場合、高性能なF1でも50万円の軽トラックでも一緒でしょ?
必要最低限の、宇宙に行ける性能とコストで十分なわけです。それを自分たちが実現させようとしているんです。

 

 

Q2.低コストのロケットってぶっちゃけ安全面は大丈夫?

それでいうと、自分たちが開発している小型ロケットならではのコストをかけない部品調達をしているというだけなので、安全面という点では問題ありません。

大型ロケットの場合、必要な部品のコストもどんどん高くなっていってしまうんです。

あとは小型ロケットを打ち上げるために必要な部品は自分たちで新たに開発したものがたくさんあります。

例えば、打ち上げするための点火が完璧にできるって結構難しい技術なんですよね。大型ロケットならもっと簡単なんですよ。点火専用のガスバーナーを搭載し、それに耐えられる重さがあります。小型だと耐えられない。じゃあどうするってなって。

最初は、自動車で使う点火プラグを使ったりいろんなものを使って試してみたんですけど、最終的に何を使ったと思います?

 

 

なんと、“ろうそく”を使ったんですよ。

実はこれ、世界初の技術なんです。今回のリベンジに向けて改善した制御システムも世界初ですし、他にも新たに開発したものは多くあります。でもこれって、webサービスやシステムを構築することと同じような感覚なのかもしれません。

Q3.開発に向けて人材を集める時、技術者達は協力的だったのか?

実はチームに宇宙開発だけをやってきた人ってほとんどいないんです。そこがうち(IST)の魅力ですね。先ほども話したように、webシステムなどのIT事業と似たものがあって。いろんなジャンルの人々がいることで、新しい技術を生み出していくという面白さがあります。

自分はやりたいことがあったら全部口に出しちゃうんで、「宇宙開発やりたいけど、誰か一緒にやってくれる人いないかな」と言い続けていたら、「ロケット開発をしている人がいる」と紹介してくれて。元々その人は音楽系の会社で着うたとか作ってた人なんですけど、ロケット開発がやりたくて会社も辞めたらしく。

ISTの稲川社長もJAXAとか希望していた会社に落ちてしまっていたところをスカウトして参入してもらいました。他の会社に内定も決まっていてたらしいんですけど、断ってもらいました(笑)。

そんな感じで巻き込んで、どんどん協力してくれる人が増えていきました。他にも元々iPhoneアプリを作っていた人がスタッフにいたり、優秀な学生スタッフがボランティアで手伝ってくれたり、さまざまです。

Q4.低コストとはいえ、かなりお金がかかりそうだが、資金はどうやって集めたのか。

各所からスポンサーを募ったのと、あとはクラウドファウンディングです。クラウドファンディングの最高出資額1000万円のリターンとして、「打ち上げボタンを押すことができる権利」を出したのですが、見事売れました。その方のためにウルトラクイズでかぶるような帽子製作までしたんですよ。

Q5.初号機の打ち上げはなぜ失敗したのか。2号機との違いは?

初号機では地上からエンジン点火をさせて、まっすぐ打ち上げることには成功しました。
しかし、宇宙空間へ到達するまでの空気の力(圧力)に機体が耐えられなかった、というのが失敗の原因です。

そこを強化したのが今回の改善ポイントです。ただ丈夫にする=機体が重くなってしまったら宇宙空間にはたどり着くことができないので元も子もない。そのギリギリの点を狙いました。
その他、ロール制御(※1)の方式やインフラサウンドセンサー搭載(※2)などさまざまな点で改良をしました。きっと、今回の打ち上げはうまくいくはずです。

 

ありがとうございます!最後に打ち上げリベンジに向けて一言お願いします。

とにかく、風が吹かないことを祈ります。

2号機打ち上げの様子をSHOWROOMで完全生中継します。 実際に観るとすごく感動すると思うので、ぜひ観てください。

(※1)…初号機ではコールドガスジェットロール制御を使用していたが、2号機ではホットガスジェットロール制御を使用。打ち上げ後、大気圏内で外乱によって機体が回転してしまうのを抑える。

(※2)…インフラサウンドとは、人間には聞こえない低周波音。災害をもたらすような大規模な物理現象によって発生する。そのため、この音を詳しく研究できれば、防災などに大きく役立つと考えられている。高知工科大学の総合研究所インフラサウンド研究室が開発。

*******

いよいよ、本番間近という緊張感が漂っている現地。心待ちにした瞬間が楽しみです。
打ち上げ時にはSHOWROOM Magazine編集部も北海道へ飛びます!

後日、現地での様子や打ち上げの瞬間、堀江氏や技術者達のインタビューを捉えたドキュメンタリー動画を配信する予定です。

さまざまな人の汗がにじんだリベンジ打ち上げまであと少し。
緊張の瞬間を「SHOWROOM」(http://showroom.co.jp/)でも生配信するのでこちらも乞うご期待!現地からロケット機体映像を随時流しながら、打ち上げの瞬間をAKB48メンバーと共に見守ります。

また打ち上げ前後で「打ち上げ指令所」にカメラが潜入し、緊迫の現場を独占レポート。更には、打ち上げ直後にホリエモンや打ち上げ関係者の生の声を独占でお届けする予定です。

打ち上げ開始前にはプッシュ通知でお知らせします。専用のロケット応援アイテムもあるのでお楽しみに。

 

〈撮影=中川司/取材・文=広瀬蒼乃〉

 

『宇宙へリベンジ!ホリエモンロケット打ち上げ実況生中継』

配信日時:2018年4月28日(土)~30日(月)
URL:https://www.showroom-live.com/rocket

 

 

 

堀江貴文

堀江貴文

1972年生まれ。
実業家、著作家、投資家、タレントとマルチに活躍。
ホリエモンの愛称で多くの人に親しまれている。

Twitter
https://twitter.com/takapon_jp
広瀬蒼乃

広瀬蒼乃

出版社でファッション誌や旅系の雑誌編集を経て、フリーランスに。可愛い子探しと、不摂生な生活を送りながらも健康ネタ集めと実践することが好き。昨年より念願の鎌倉暮らしを実現。

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