INTERVIEW【劇団4ドル50セント/糸原・田代・久道インタビュー】デビューから1年。成長、変化、これからの夢

【劇団4ドル50セント/糸原・田代・久道インタビュー】デビューから1年。成長、変化、これからの夢
2018.10.10

SHOWROOMで目覚ましい活躍を見せた演者のインタビュー。今回は、秋元康氏がプロデュースした劇団「劇団4ドル50セント」の糸原美波さん、田代明さん、久道成光さん。劇団デビューから1年たった今とこれからの展望を聞いてみた。

秋元 康氏がプロデュースし、2017年8月に旗揚げされ、枠にとらわれない新たなエンタメ集団として話題となった「劇団4ドル50セント」。
全国から5000人もの応募者が参加したオーディションを見事通過した約30人の劇団員が在籍。

劇団員のほとんどはSHOWROOMの配信をしていることから、舞台上の姿だけではなく、彼・彼女らの素顔を知っている方も多いだろう。
そして今回インタビューしたのは、糸原美波さん、田代明さん、久道成光さんの3人。

劇団員になって1年たった今、今後の夢を聞いてみた。

SHOWROOMでできたファンとの絆のおかげで芝居にも変化が生まれる

劇団4ドル50セントのメンバー全員がSHOWROOM配信を行っていますが、3人は配信していく中で、ご自身や劇団に変化はありましたか?

久道:すごくあります。本当にSHOWROOMについてはたくさん話したいことが溢れ出てくる……。

糸原:私も! SHOWROOMで配信するようになってから、ファンとの絆が一層深まりました。本当に感謝しかない! SHOWROOMでは、素の自分を見てもらえるのがすごくいいなと思っています。私、パッと見の印象が冷たく見えるみたいなんですよ。実際は抜けてるところばかりだし、めっちゃ関西弁でペラペラしゃべるし。それを見て好いてもらえるのがうれしいし、興味を持って公演を観に来てくれる人が増えたので、影響はすごくありますね。

田代:私は、“まいにちアイドル”(15分以上の生放送を10日以上連続で配信し続けるシステム)をやり始めてからちょうど1年たつんです。

糸原:もうそんなにたつんだ! すごいね〜!

田代:ふふふ。みんなお芝居についてもアドバイスもしてくれるんですよね。最初はいろいろ言われることに慣れてなかったんですけど(笑)、本気で応援してくれているのがわかるから、「私ももっと頑張らないと!」って思える。お互いがお互いを求め合う関係性になれてきた。どんどん信頼関係が築けてるよね。

久道:リスナーさんはお互いが高め合えるような友達という感覚。自分が知らない知識や情報をたくさん教えてくれるし、僕も憧れのジャッキー・チェンさんのことを話したり。それでお互いに成長していけるのが魅力だと思う。配信中のやりとりで絆を深めていく過程があって、劇場で直接会うことで一つになる瞬間も好き。最初はアバターで姿を認識しているので、実際に公演に足を運んでくれて会えたりすると、「やっと会えた!」って絶対言っちゃう。

糸原:それ言っちゃうよね!

久道:ファンの方がSHOWROOMで配信していることもあるので、ルームを見に行ったりもします。こないだも課金しちゃった。

田代:もはやどっちがファンなのか(笑)。

久道:客席を見ると、リスナーさんがネームプレートつけてたり、アバターの写真を貼り付けてくれてたりもするよね。ファンの中に、“たっち”っていうアバター名の、大阪に住んでいる10代の男の子がいるんですけど、「うちわ作って公演観に行きます!」とコメントで言ってくれて、本当にオリジナルうちわ作って持ってきてくれた!

糸原:そういうのは本当にうれしいよね。わざわざ東京まで来てくれるのもありがたい。

田代:公演を観に来てくれたあと、配信で感想を言い合ったりするのも好き。

久道:あと、2018年の8月23日で劇団がデビューして1周年だったんですが、SHOWROOMのファンの方たちがアニバーサリータオルをサプライズで作ってプレゼントしてくれたんですよ。それはうれしかったな〜。

糸原:ファン同士でも仲良くなったり、つながってくれてたりするよね。

 

他の劇団員のルームはよく見るんですか?

田代:見ますね!

糸原:SHOWROOMで他の劇団員のことを知るかも(笑)。「そんなこと考えたんだな〜」とか。なりさん(※久道)の配信はすごく工夫していて面白いよね。配信最後になりさんが撮った映像を流すんですけど、ドラマ仕立てになってるからつい見ちゃう。

久道:女子はすっぴんで配信してるよね。「うわ、マジか〜」と思って見てるよ(笑)。

糸原:ひどい!

田代:舞台で頑張っている姿を見せているからSHOWROOMはかなり力抜いてしまってはいる(笑)。

糸原:本当にそう。かなり素を出してる。ファンからはいろんな意見もいただくので、それで自分たちの芝居も変わっていくよね。SHOWROOMは最先端のものづくりの仕方なんだなと感じます。

みんながみんな運命を感じたオーディション。それぞれ夢や目的は違うけどそれが面白い

劇団4ドル50セントのデビュー1周年を2018年8月に迎えて、改めて劇団についてお話しを聞いていきたいなと思っているのですが。そもそもオーディションを受けた経緯から教えていただけますか?

久道:僕は、ゲームの攻略サイトのトップ画面に劇団のオーディション広告がパッと出てきたんです。見た瞬間に、「これで人生を変えられるかも」と直感的に感じて、勢いで応募しました。

 

他の劇団のオーディションを受けた経験はあるんですか?

久道:ないんですよ。僕は子どもの頃からずっとジャッキー・チェンさんに憧れていて、彼のようにひとりで活動したいって思っていたし、劇団に入ることは考えてなかったんです。ジャッキーのように世界で活躍する人になりたかったから、ハリウッドに3カ月間留学もしていたんですけど、すぐにお金がなくなってしまって……。

お金は何に使っちゃったんですか?

久道:ん〜、ちょっと遊びすぎちゃっただけなんですけど(笑)。この劇団のキャッチ・コピーは“夢を見たけりゃ、目を開けろ。”なんですけど、それを見た時に「何、この中学生みたいなシンプルな言葉!」みたいなコピーを堂々とうたっている感じが好きで。なんかぐっと惹かれたんですよね。

ファンで知らない人はいないと思いますが、久道さんのジャッキー・チェン愛はすごいですよね。一度ご本人にも会ったことがあるとか?

久道:15歳の時、ジャッキーのファンクラブのツアーで香港に行って会いました。ジャッキーを囲んでパーティーをしたんですけど、その時2人で話せる機会をもらえるんです。でも緊張しすぎて何も話せませんでした……。

 

いつか共演して、そのエピソードを話せるといいですよね。

久道:いやほんとに。共演できたら死んでもいいレベルですね。というか、ちょっとジャッキー話をすると長くなってしまうので(笑)。

 

では後ほどまた(笑)。糸原さんは?

糸原:私は、お芝居が好きでずっとレッスンを受けてきていて、オーディションもいくつか受けたこともあるんですがうまくいかなくて。レッスンスクールにこの劇団の応募チラシが置いてあったのを見て、現在22歳なのですが、年齢的にもこれが最後のチャンスかもしれないと思いながら受けました。

自分が受かると思っていました?

糸原:2次審査で大失敗をしたので、その段階で絶対落ちたと思っていました。特技はダンスと言っていたにもかかわらず、2次審査の時に「踊ってみて」と言われたのに緊張で頭が真っ白になってしまって体が動かなかったんです。まったく踊れなかったんですよ。「あ、落ちた」と思ってその場でギャン泣き。帰り道は泣きながらお母さんに「ダメだった〜」って電話して。

だから2次審査が通ったと聞いた時は驚きました。後から聞いたら、私を見た瞬間に「この子は合格させよう」と思ってくださっていたらしくて……。運がよかったんです。

 

いやいや、ひと目見て「この子だ」って思ったんでしょうね。最終審査はうまくいったんですか?

糸原:はい、踊りまくりました(笑)。

田代:私は両親の影響でミュージカルが子どもの頃から大好きで、ミュージカル女優になるのが夢だったんです。東京の声楽専門の大学にも通っていました。いつか、帝国劇場の舞台に立つことが目標なんです。そのためには普通に頑張るだけじゃその夢は実現しないと思うし、何か特別なことを……と思っている時にこの劇団のオーディションを見つけて。

ご両親はミュージカル関係のお仕事なんですか?

田代:いや、父が中学校の技術の教師で、母は小学校の教師です(笑)。両親ともにミュージカルが好きで、よく連れていってくれました。北海道出身なんですけど東京まで一緒に観に来たり。

 

それは相当好きですね! さまざまな想いや夢を抱えてみなさん劇団員になったわけですが、実際に入られてどうでしたか?

久道:最初はとにかくギクシャクしていましたね。

田代:そうそう(笑)。とにかく個性がバラバラすぎて。

糸原:まずこの3人がまったく違うもんね。

久道:それぞれ芝居がやりたい人、ダンスがやりたい人、歌がやりたい人……と、やりたいことが違うんです。だから価値観もまったく違う。それで意見が合わないことも多々あって。でも、2018年のはじめに秋元(康)先生が稽古を見に来てくださった時に、「みんなが同じなんて、一番つまらない。まったく違う、いろんな人が集まって同じところを目指すから面白いんだ」と言われて。

二日酔いだったり、頭ボサボサで参加してる人がいたっていいし、みんなが同じだと逆につまらない。そこから、「無理にひとつになる必要はないんだ」と思えるようになりました。

 

お互いが違う価値観を認め合う、ということですかね。

久道:そうですね。劇団としてはそう思えるようになってからまとまってきた気がします。男性は特に少ないから、「自分はできないのにアイツができるのが悔しい」とか、どうしても意識しちゃってたんですけど、「今では自分ができるところで勝負してやろう」とプラスに考えられるようになりましたね。

 

とはいえ、あれだけ人数がいたら喧嘩したり、ぶつかってしまうこともありそうですよね。

久道:ありましたね。2018年9月14日まで週末定期公演という、メンバーが3組にわかれて同じ脚本を演じ分ける公演があったんですけど……。

田代:あ~! あれか! あったね。まだ公演が始まったばかりの頃。

久道:1人、芝居中にセリフを噛んじゃった子がいて。それに対して切り替えればよかったんですけど、その子が「噛んじゃった」という顔を公演中ずっとしていたんです。それを見ていたメンバーの1人が終わったあとすごく怒っちゃったんですよね。おそらくいろんな不満がたまっていたこともあって、1時間くらい爆発していました。

糸原:その組のあとに公演をしていたメンバーはそのことを知らないので、終わったあと舞台裏に行ったらすごく険悪なムードになってるからびっくり。「どうしたどうした!?」ていう(笑)。

田代:でも、あのことがあったからみんな気が引き締まったよね。

久道:そうそう。最初に言いたいことをぶつけられたから、そのあとは不満がない状態でやれた気はする。

その「週末公演」で、糸原さんは座長にも抜擢されましたよね。主役も演じられていましたね。

糸原:そうなんです。私は今まで末っ子キャラだったのですごくみんなを引っ張っていく役割が難しくって。でも、中学校時代からの親友が、私が主役を演じている時の公演を見に来てくれたんですけど、「主役なのに、全然そう見えない。逃げてるのが丸わかりだよ」ってハッキリ言われたんです。

そこで「私何やってるんだろう」とハッとさせられて。確かに、一歩前に出て自分がやることからずっと逃げてきたな、と。そこから「もっと座長として責任感を持たなきゃ」と覚悟を決まりました。客観的にみんなを見て、まとめていこうと。

田代:みーちゃん(糸原)は本当に顔に出さないからすごいよね。でも、最後の方は本当に、みんなの意見も聞きつつ自分の意見も伝えて……ということをしていて、すごく成長したな〜って思った! なんか、上からな発言ですけど(笑)。

糸原:ありがとう~! 自分にそういう、前に出ていく力が足りないからこそ、座長を任されたんだと思います。

 

金曜は選抜シャッフル公演で、ファンの投票で主役が決まる形式だったと思いますが、それはどうでしたか?

糸原:その金曜の投票では1回も主役に選ばれず、ずっと2番手で。最後の公演が金曜日だったので、締めのあいさつができなくて……。それがとても悔しくって。でもきっと自分の努力が足りなかったんだろうし、もっと必死で頑張らなきゃって改めて思いました。

久道:やっぱり悔しかったんだ?

糸原:悔しかったですね。すごく。

 

劇団はひとりひとりの個性を見て指導してくれる、成長の場でもある

劇団員同士で意識したり、意見のぶつかり合いもあるとは思うんですけど、指導者の方々に怒られることはあるんですか?

田代:めちゃくちゃ怒られます! 私、演出家の方にめっためたに言われるんですよ。学生時代はあまり怒られた経験がないんです。わりとそつなくこなしてきたほうだったんですけど……。

「おまえの演技はつまらない」「明の笑顔は嘘にしかみえない」とか、散々言われ。最初はすごく悩んでて、みーちゃんにも相談したり。

 

それはかなり厳しいお言葉ですね。

田代:でも、最近になって「これだけ言われてるってことは自分を変えなきゃいけないんだ」と思えるようになってきて。落ち込んでる場合じゃないなって。1年で精神的に強くなれた気がします。だって怒るのってすごくパワーを使うじゃないですか。それくらい私を成長させたいという想いがあるわけですから。それに気づけてからは、その気持ちの何倍にもして返してやるくらいでやっていかないと、と思っています。絶対にもう泣かないと決めました! まあ、泣いちゃうこともあるんですけど(笑)。

久道:僕も最初のほうはいろいろ言われてたけど、最近はあまり言われなくなってきたかな。褒められることは10回に1回くらいしかないです。でも、その1回が段々気持ちよくなってきてる(笑)。

糸原:人によって指導の仕方が変わるよね。私はあまり言われないんですよ。ただ、怒られるわけじゃないんですけど、「おまえには人間くささが足りない」とか「毒がない」とは言われます。だからひたすら暗い音楽を聴いてみたり(笑)。

 

みなさんはもともと褒められたいタイプ?

久道&田代:褒められたい(笑)!

糸原:私は褒められないほうがいいです。負けず嫌いな性格なんで、ガツンと言われたほうが頑張れる。

久道:あれ、そう思うとその逆をあえてやられているのかな?

田代:確かに。私は褒められたいと思って生きてきたから、あえて怒られてるのかもしれないね。今まであんまりガツガツ言われてきてないから、調子に乗らないようにしてくれているのかも(笑)。

糸原:私の場合、褒められるとつい「寂しい」と思っちゃう……。

 

指導者の方々は、一人ひとりを本当によく見てるんですね。3人がお互いに「ここすごいな〜」と思っているところがあれば教えていただきたいのですが。

糸原:なりさんは、本当になんでもできる! 芝居も歌も上手だし、動画を撮ったり編集したりするのもひとりでできるし。ダンスはそうでもないけど……。

久道:なんでもじゃないじゃん(笑)。

糸原:すごいのは、それをみんなに共有できるところ! 誰かが困っていたら手を差し伸べてくれるんです。いつも冷静にまわりを見てる。25歳だし、やっぱり大人。

田代:そうだね、大人だね!

久道:ハードルあげるね~(笑)。でもジャッキーの影響はあるかも。世界が認めるスターなのに、映画の制作現場で自ら掃除したりするんですよ。どんだけ有名になっても、みんなと一緒にものづくりをしているという姿勢を変えない。そういうところを尊敬しているので。

 

素敵ですね。ジャッキー・チェンさんのプレゼンを聞いてるうちに好きになりそう(笑)。

糸原:あかりん(田代)は、人のことを悪く言うことがないよね。全部プラスに持っていく。

田代:親の教えが大きいかもしれない。父から、「人に対して嫌いな部分があっても、人を嫌いになるな」ってよく言われていて。だから、「あんたのここは嫌いだけど、あんたのことは嫌いじゃないよ」って言います。

 

なるほど! カッコいいですね。腹立つこととかないんですか?

田代:自分に対してむかついたりしますね。首がつっちゃって痛くなった時は、「なんで痛いんだよ!」って怒ったり(笑)。

久道:そういうところあるよね。みんなでストレッチしてる時、壁に向かってひとりで叫んでたりするんですよ(笑)。

 

はははは(笑)。

田代:指摘されるようになってから、気づき始めました。自分、ちょっとおかしいのかな?って(笑)。でも、みーちゃんも人前に感情を出したりしないよね。

糸原:そうかも。あまり出さないかな。でも座長のプレッシャーがずっと辛くって、最終公演が終わった日の打ち上げの場で、あかりんの前でだけ泣いちゃったけどね(笑)。

久道:そんなことがあったんだ。知らなかった。あと、あんまり群れないよね、2人とも。オリジナルの世界観を持ってる。

糸原:コミュニケーションが下手なだけなんですけどね(笑)。

田代:あと、みーちゃんはよく食べる! それなのに痩せてるのがすごい。

糸原:最近辛いラーメンにハマっていて……。週5日くらい食べてます。もともと胃下垂で太りにくい体質みたい。でもちょっとでも食生活が乱れたらジムに行ったりしてるかな……。

田代:そこがすごいんだよ。痩せ体質なのに、そこに甘えず運動もしながらちゃんと調整してる。

糸原:鍛えているのは、「男子に負けてられない!」っていうのもあって。深夜に男子だけで集まってすごく鍛えてるんですよ~。

久道:(笑)。負けず嫌いだな〜。男子は深夜によく集まって、朝まで7時間半くらいバク転とかアクロバットの練習してるんですよ。バク転は35回転くらいできるようになりました。

え、7時間半? すごい……。いつ寝てるんですか?

久道:そのまま寝ないで稽古に行ったりしますよ。

 

えええ〜! 体壊さないように気をつけてくださいね……!

久道:全然大丈夫ですね。今のところ(笑)。

お金持ちにならなくてもいいけど、お金を稼げる人間にはなりたい

ちょっと話題を変えて、芝居が好きでお仕事をされているとは思うのですが、「お金を稼ぐ」ということに関してどういう考えを持っているのか伺いたいなと。

久道:稼いで大きな家に住みたいとかそういう願望はないですね。ネットが使えて寝られれば、6畳1間でいい。でもいいカメラや機材は買いたい。あとジャッキーグッズ。

糸原:やっぱり、ジャッキーグッズは外せない(笑)。

久道:あと、資格かな。パラグライダーの資格を取りたいとずっと思っていて。最近時間ができるとたまにやりに行くんです、パラグライダー。空が飛べる劇団員とか面白くないですか? でも、パラグライダー買うのに60万円もかかるんですよ。そういうことにお金を使いたいなって。

糸原:パラグライダー!? いつの間に……。

 

アクティブが過ぎる(笑)。すごくエネルギッシュですね。

田代:私も、そんなに稼ぎたい!というのはないけど、おいしくて健康的なランチが毎日食べられるくらいのお金は持っていたいかな。

じゃあ「玉の輿に乗りたい」気持ちなんて微塵もない?

田代:まったくないですね。というか結婚願望がない。こないだ占いで、「独身の星に生まれている」と言われたんです! それに対して妙に納得しちゃった自分がいるんですけど。

糸原:そんなこと言われたの?(笑)。私もお金に執着心はないんです。でも、今の私は劇団の方々や親にいろんなことを協力してもらったり教えてもらったりしていて、そういう手助けをしてくれた方々にいつかちゃんと恩返しをしたいと思っているんです。だから、自分がお金をもらえるような人間になって、ちゃんとお世話になった人に返していきたいとは思うようになりました。そういう意味で稼ぎたいかな。

 

すごく考え方がしっかりしていますね。

糸原:そんなことはないんですけど、親の老後もそろそろ考えなきゃならないですし……。まあ、母親は最近なぜかエスティシャンになったり、かなり元気なんですけどね(笑)。

劇団の目標、個人としての夢……どちらも叶えていきたい

今、夢に向かって邁進しているかと思うのですが、具体的な目標や、今後の展望を教えてください。

久道:僕は埼玉県出身なのですが、ずっと「埼玉のジャッキー・チェンになりたい」と言っています。それが最終的な目標。

 

それは、具体的にはどういう存在になりたいということでしょうか?

久道:ジャッキーの魅力はなんといっても、誰もやったことがない新しい道を切り開いていったこと。アクションスターはいたけれど、“アクションコメディ”というジャンルは彼が現れるまでなかったし、2016年に彼がアカデミー名誉賞を受賞したように、それが世界に認められるようになったのがすごいんです。まさに唯一無二の存在でカッコいい! 僕も、誰もやっていないことにチャレンジをして世の中に認められるのが夢です。

 

ちなみに、ジャッキーとの共演はいつまでに?

久道:僕の年齢というより、ジャッキーの年齢ですよね……。

糸原&田代:確かに。

久道:今、ジャッキーが64歳なんです。いつまで現役で映画の世界にいるのかわからないのですが、仮に彼が70歳までにと思うと、自分が30歳までには……。

30歳! キリがいいと言えばいいですね。

久道:そうなんです(笑)。そこに向けて頑張ります。

 

田代さんは、帝国劇場に立ちたいと先ほどお話されていましたね。それも「いつまでには」と期限は決めていますか?

田代:先日、『SHOWROOM主義』(SHOWROOM代表取締役・前田裕二がパーソナリティを務めるラジオ番組)にゲスト出演させてもらったんですけど、そこで前田さんに「具体的に年齢を決めたほうがいいよ」と言われて……。つい「25歳」って咄嗟に答えてしまったんです! あと2年くらいしかないので焦っています(笑)。でも、この1年は目の前のことに一生懸命すぎて、それはそれでいいんですけど、その夢をなおざりにしてしまっていた自分がいたので、改めて初心に帰れたというか。

糸原:2人ともすごいよね。ジャッキーとか帝国主義とか……。

田代:(爆笑)。みーちゃん、「帝国主義」じゃないよ、「帝国劇場」だよ!

糸原:あ! 間違えた(笑)。

久道:はははは(笑)。これ絶対書いて欲しい。

糸原:恥ずかしい……。そう、2人みたいな具体的な夢はないんですけど、今までずっと「女優1本でやっていきたい」といろんなところでお話ししてきたんですね。でも最近になってそれは違うのかなって思うようになったんです。

 

女優以外のお仕事をしてみたいということ?

糸原:というよりは、ひとつのことに決めて自分の可能性を狭めたくないなって。何かに固執しないで、いろんなことに挑戦していきたいんです。お芝居も大好きだけど、洋服もカルチャーも、ダンスも好き。英語も勉強してみたいし、クリエイティブな仕事もしていきたい。最近は司会やリポーターのお仕事もさせていただいているんです。肩書というよりは、さまざまなことを生み出せる人材になることが夢ですね。

劇団としての目標はどうですか?

久道:「日本一の劇団にする」ということはずっと言っていることなんですが、その日本一のなり方も誰も想像できない形にしていきたいですね。「こんな面白いやり方があるんだ」というものを見せていきたい。

他の劇団に対抗するというより、“新しい劇団のカタチ”を作っていく、ということですかね。

久道:まさにそうですね。

田代:最近、現代のエンタメとは……ということについてよく考えるんです。決まった型でやってもつまらないなって。それこそ前田(裕二)社長や、秋元先生も「予測がつかないことが面白い」とおっしゃっていたんですが、ハプニングも含めて、ライブ感を楽しめるものがエンタメなのかなって。私自身が決められたことばかりやってきたから、よりそういうものにしていきたいと考えるようになりました。

久道:予定調和ってやっぱり面白くないよね。

糸原:そのためにも言われたことだけをやるんじゃなくて、劇団のメンバー全員がクリエイターとして、新しいチャレンジをしていきたいし、それを考えることは自分にとってもすごく楽しい! それこそ集客の仕方とかも自分でちゃんと考えたい。

久道:集客考えないとだね。そういう意味でもSHOWROOMって大事。

糸原:本当にそう!

 

ファンのみんなも巻き込んで今後の劇団を作っていけば、いろんなアイデアが生まれそうですよね! そんなファンたちに、最後に熱いメッセージをみなさんからお願いしたいのですが。

糸原:SHOWROOMの配信で“頑張る”という言葉を“楽しみばる”とよく言ってるんですが、これからもお仕事を楽しく続けていきたいなと思っているので、これからもよろしくお願いします!

田代:約束通り絶対に帝国劇場でSHOWROOM配信するから、みんな待っててね!

久道:じゃあ最後得意の広東語でメッセージを……!「我也多楽有好映中飯香、謝謝!」

 

編集から

最後の広東語は、ファンの方ならおわかりかと思いますが、久道さんお得意の“エセ広東語”ですのでご注意をば。

取材を終えた感想としては、3人とも異なるキャラクターなのだけれど、とにかく熱い!
「今の若者は〜」とか「ゆとり」とか「さとり」とか言えなくなった。
今3人が努力して向かっている夢の先の、新たな夢を、ぜひ改めて聞いてみたい。

そして、劇団4ドル50セントの第2回本公演が11月22日~12月2日に開催決定!
「新しいことにチャレンジするので、楽しみにしていてください。みんなが成長した姿を観に来てほしいです!」(糸原・田代・久道)

詳細は公式HPをチェック!
■劇団4ドル50セント公式オフィシャルサイト
https://www.4dollars50cents.com

3人がもっとわかる! 一問一答

Q.最近のマイブームは?
糸原:辛いラーメン!
田代:ホットヨガ。週5日くらいは通ってます。
久道:革製品。すごくマニアックな素材とか調べてしまいます。ハマるとつい調べ尽しちゃう。

Q.直らない癖は?
糸原:疲れていると、帰ってそのまますぐ寝ちゃう。
田代:ハイカカオのチョコレートが好きで、新商品が出ていると買ってしまう。
久道:スマホの流線形をじっと眺めてしまう。よくこんな滑らかに作れるな〜、と。

Q.米派? パン派?
糸原:パン派! 今のバッグの中にクロワッサンをしのばせています。
田代:米派。パンもめっちゃ好きなんですけど、遺伝子検査したら小麦が体に合わないらしく……。
久道:断然、米派。米のほうが絶対、おかずに合うものが多い!

Q.好きな言葉は?
糸原:「才能のより努力」。才能がある子はたくさんあるけど、努力を地道にすれば勝つことはできる!
田代:以前は、物事は公平に考えるべきだという「公平無私」という言葉だったんですけど、劇団に入ってから思考が変わってしまって、情が入るのって悪いことじゃないし、情や絆って大事だなと思うようになって。ということで、現在模索中。
久道:「一所懸命」。“生”ではなく“所”。一つのところで頑張るっていうのが好きで。自分はジャッキー一筋で生きているんで、ぴったりだなと思って。

 

<PROFILE>
糸原美波(Minami Itohara)
■SHOWROOM:https://www.showroom-live.com/room/profile?room_id=1288088
■Twitter:https://twitter.com/minami_itohara
■Instagram:https://www.instagram.com/minagram8/

田代明(Akari Tashiro)
■SHOWROOM:https://www.showroom-live.com/room/profile?room_id=128819
■Twitter:https://twitter.com/Akari4_50
■Instagram:https://www.instagram.com/akkarindays/

久道成光(Narimitsu Hisamichi)
■SHOWROOM:https://www.showroom-live.com/room/profile?room_id=128795
■Twitter:https://twitter.com/nari_jaki
■Instagram:https://www.instagram.com/jakimichi/

〈撮影=内田裕介(MAETTICO)/ 取材・文=広瀬蒼乃〉

 

糸原美波・田代明・久道成光

糸原美波・田代明・久道成光

糸原美波(Minami Itohara)
1996年8月4日生まれ。奈良県出身。特技はダンス。

田代明(Akari Tashiro)
1995年9月9日生まれ。北海道出身。特技はオペラ。

久道成光(Narimitsu Hisamichi)
1993年2月12日生まれ。埼玉県出身。特技も趣味もジャッキー・チェン。

SHOWROOM
https://www.showroom-live.com/campaign/aaf_450
広瀬蒼乃

広瀬蒼乃

出版社でファッション誌や旅系の雑誌編集を経て、フリーランスに。可愛い子探しと、不摂生な生活を送りながらも健康ネタ集めと実践することが好き。昨年より念願の鎌倉暮らしを実現。

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