
“モテクリエイター”として、10代〜20代の女性から絶大な支持を得ている”ゆうこす”こと、菅本裕子さん。2018年秋からSHOWROOMの配信をスタート!以前もSHOWROOM配信経験はある彼女が、あらためて再開した理由とは?
“モテ”をテーマにした情報発信が共感を呼び、若い女性を中心に人気を得ているモテクリエイター・”ゆうこす”こと、菅本裕子さん。
独自が編み出したSNS活用法やセルフブランディングの仕方は起業人やビジネス関係者にも注目を浴び、あらゆるメディアや講演会でも引っ張りだこだ。
そんなゆうこすさんが2018年の秋からSHOWROOMの配信をスタート。
自身のSNSフォロワーは100万人を超えているにも関わらず、あえてSHOWROOMでの配信を始めたのはなぜなのか。
その理由とともに、あらためて現在行っている事業のこと、そして2019年以降の目標を語ってもらった。
好きで始めたSNSに疲れてしまった時、SHOWROOMに癒やしを求めた
以前もSHOWROOMで配信をしていただいてたゆうこすさんですが、しばらくの間はお休みされている状態でした。2018年10月から配信を再開したのはなぜでしょうか?
「SNSの中でも、温かいと思える場所で発信したいな」と思ったからです。この1〜2年で応援してくださる方が増えた分、いろんな意見や声も届くようになったことで、ちょっとSNS疲れをしてしまって……。YouTubeとかもお休みして。
SNSって、“丸く尖る”ことが大事だと思っているんです。尖りすぎてもダメだし、でも意見を聞きすぎて丸くなりすぎると個性もつぶれてしまう。SNSを通してくる言葉も、自分の意見も大事にしなければならないという気持ちの狭間で、バランスをとっていくのが大変で。そこまで気にしなければいい話なんですけど、やっぱり気になっちゃうんですよね。
それで、「私のファンしか来ないような温かい場所で発信したい」と思ったら、SHOWROOMが最適だと思ったんです。それであらためて始めました。
ありがたいお言葉です! 他のSNSより、アンチ意見などコメントは少ないですか?
少ないというか、まったくない。批判的なアンチコメントはゼロです。本当に優しいコメントばかり。
コアなファンというか、熱量の高いファンが多いですしね。
それもありますけど、おそらく普通にアンチは来づらい環境ですよね。仮想のアバターとはいえ文字だけと違って、一個人として見ることができるじゃないですか。“人”として認識できる。配信中そんなアバターがたくさんいる中で批判的なコメントをするって勇気がないとなかなかできないですよ(笑)。しかも生配信なので、わざわざ時間を割いてまでアンチな意見を言いにくるなんてことしないと思うので。
確かに。なんならすごく好きですよね。
ですよね(笑)。
ゆうこすさんのようにファンが多いと、タイムラインのコメントもすごい量ですし、全部拾うのは難しいですよね。ファンとしては、「自分のコメント読んでほしい!」と思ってる人がたくさんいると思うのですが。どんなコメントだと読まれやすいんでしょうか?
すべてのコメントを拾うことは難しいのですが、コメントは全部読んでいますよ!
「こういうコメントは拾う」とかは特になくって、単純に自然と会話になりそうなものをピックアップしています。例えばクッキーの話をしているのに、ブランドの話をいきなりしても変ですし。会話が盛り上がるような流れになるようにしています。
なるほど。では再開してみた感想を、あらためて教えてください!
何度も言いますがSHOWROOMは本当に温かい! SHOWROOMは居場所というか……、もしかしたら誤解される言葉かもしれないですけど、私にとって1番息抜きができる場所なんです。YouTubeは拡散するためならいいと思うんですけど、“熱量”で考えるとやっぱり違いますよね。空間も時間も共有しているおかげで、コアなファンと直接触れ合えてる気持ちになれます。だからありがたいですね。
2018年に発売したスキンケアブランドは、まさかの売れすぎに困っています
ゆうこすさんの2018年の活動内容をSNSなどで拝見していると、本当に多忙そうで心配になるくらいですが……。新たに始めた事業などについて、具体的にお話を聞いていきたいなと。まずは直近ですと、アパレルブランド「amic(アミック)」を立ち上げてましたが、これはどういった経緯で?
「amic」はストライプインターナショナルさんから出させていただいたブランドなんですけど、以前もコラボアイテムは何度か出させていただいてたんです。それが結構、反響が良かったみたいで。ブランドはいつか作りたいという想いはずっとあったので、社長の石川さんに相談したら「ぜひやりましょう!」というお話になって、コンセプトからデザインまですべてやらせていただきました。
どんなコンセプトやテーマなんですか?
1番こだわったのは、「スタイルが良く見える服」というところです。アパレルブランドって普通はトレンドを重視すると思うんです。でも実際に買ってる側からすると、「スタイルが良く見える」ってすごく重要じゃないですか? そういう、「女の子がポジティブになれて自信が持てる服を作りたい」と思ったんです。なので、ぶっちゃけトレンドよりそっちを優先しました。あまりそこを大々的にうたっているブランドってないなと思って。
雑誌などでスタイルが良く見えるコーディネートはよく見ますが、ブランドでコンセプトにしてるところはあまり聞かないかもしれないです。
『NYLON』とかを読んでいるようなファッショニスタからすると、もしかしたら「ダサいじゃん」と思うかもしれないですけど。それでも私は、みんなが安心できる服を作りたいと思ったんですよね。
スキンケアブランド「youange(ユアンジュ)」も秋にリリースされました。2年近くかかったこだわりが詰まったブランドだと思うのですが、発売してすぐにSOLD OUTになってましたよね。すごい反響……!
そうなんです……。生産が追いついてない状況で、すごく困っているんですよ!
今は追加生産をしている状況ですか?
追加生産も追いついてなくって。スキンケアって、事前振込みなんですよ。2016年頃から作り始めているので、その時はここまでフォロワー数も多くなかったですし、こんなにも売れるとは思っていなかったので生産数がもともと少ないんです。
しかも発注をかけてから納品まで7カ月くらいかかってしまうんですね。そこまでお待たせしてしまうのは申し訳ないので、少しずつしかリリースができず……。1回の販売につき、限られた数しか売ることができない。それなのにサーバーは数万人を超えているので、すごくもったいない状況なんです。これは想像以上でした。すべてさばけていないのでまだ利益も出てないですし……。その問題に直面しています。
うれしい悲鳴なのかもしれませんが、大変ですね……。次の展開は考えてらっしゃるんですか?
落ち着いたら、定期購入のシステムは作りたいです。そしたら毎月買ってくださる方々だけが見られる生配信をしたり、紙媒体を作って配布したりしたいです。それでよりユーザーとコミュニケーションが取れていけたらいいなとは思っています。
店舗をつくる予定は?
今のところないですね。ONLINEかPOP-UPストアのみです。
制作していく過程で、1番大変だったことは何ですか?
制作というか、販売する上でのことなんですけど、スキンケアの良さを伝えるのってすごく難しいんです!
カラーコスメと違って塗ってすぐ変わるわけではないので、生配信で見せても映えないし、薬事法があるので言ってはいけないこともたくさんある。魅力をうまく伝えきれないんです。一番苦戦したのはそこです。
確かに、スキンケアを画面上や文章で伝えるのは難しいですね。
そうなると口コミが一番いいんですよ。信頼度も高いですし。それで、インスタのストーリーでレビューシートを作って、みんながレビューしやすい環境にしたんです。それはすごく良かった施策です。
それはすごくいいアイディアですね!スキンケアは直接肌に塗るものですし、慎重になるので口コミはすごく見ます。
そうなんです。口コミなら「言っちゃいけないこと」がないので。
今の私の夢は……「内緒です(笑)」
ブランド以外の事業でいいますと、新規でライバーマネージメント事業部も作ったと伺いました。
はい。いわゆるライブ配信をするライバーたちのオーガナイザーとしての役割や、育成をする事業です。ライバーはこれから伸びしろがたくさんあるはずなのに、あまりケアされていない状況があるというか……。ライバーは個人へのストレスや負荷が大きいと思うし、すごく大変だと思うんです。私も一度ダメになっちゃったから気持ちがよくわかる。そういうライバー達がもっとライブ配信を安心してできるようにサポートする体制を作っていきたいと思って。
実際に配信しているゆうこすさんだからこその目線でできそうですね。
SHOWROOMみたいにサポート体制が整っていればいいんですけど……。そういったところばかりではないので。
そういった事業が増えていくと、ますます忙しくなっていくと思うのですが、人手が足りていないのでは……?
足りてないので、今後募集はかけていきたいなと思っています。
ゆうこすさんは自身で会社を立ち上げて、会社を経営していく大変さもあるのかと思うのですが、実際どうですか?
私が脳内で考えてることを他の誰かに伝える時に、言葉ではうまく表現できないというところでしょうか。あと、今のところ私がやりたいことをやっているだけなので、それを手伝ってもらっているという感覚なんですよね。だから、一緒に働く社員はそもそも私のことを好きじゃないと無理だと思うんですけど(笑)。だから特に今、何かしてあげているということはなくて。どうやったら社員のモチベーションを上げられるのかがわからないところはありますね。
勝手な意見ですけど、ゆうこすさんが頑張ってる姿を見ていたら助けたくなりそうなので、そのままで良さそうな気もします。
う〜ん、そうなんですかね(笑)。
では、2018年もそろそろ終わりますが振り返ってみてどうでしたか? そして来年の目標も教えてください。
2017年と2018年でモテクリエイターとしてのキャラが確立できたので、2019年はもっと自分の時間を作りたいと思っています。そのためにも完全に自分のことを理解してくれるようなクリエイターさんを見つけたいですね。あとは配信者の育成の方にも力を入れていきたいです。
まだ“モテクリエイター”として発信しはじめてから2〜3年だと思うのですが、すでに育成に力を入れているのは、すごいと思います。普通の会社員だったらあり得ないスピード感ですよね。
でも確実に、このスピード感をもたらしてくれたのはSHOWROOMのおかげなんです。私がそもそも1番最初に発信しはじめた場所はSHOWROOMで。そこである程度コアなファンが生まれて、そのおかげで他のSNSも初速がよく、すぐに盛り上がってくれたのは大きいですね。SHOWROOMでできた熱量の高いファンがいろいろサポートして応援してくれたことが今に繋がっていると思います。本当に、SHOWROOM“さまさま”なんです。
今のSHOWROOMの演者たちにも夢を与える言葉ですね! ゆうこすさんが夢を叶えた方法論は書籍や他のインタビューでたくさん語って来たと思うのですが、今現在の夢はなんですか? 新たにできた夢はあるのでしょうか。
あるんですけど……まだ言わないです(笑)。
なるほど、わかりました(笑)。いつか、叶ったらわかるということですね。楽しみにしています。今日はありがとうございました!
ありがとうございました!SHOWROOMのファンのみなさんのおかげで、いろんなことにチャレンジできています。これからも見守ってくれたらうれしいです!
編集から
「好きを仕事にして生きていく」。
これを実現している人をはたからただ見ている分にはうらやましく思えるし、恵まれていると思うかもしれない。
でも裏を返せば、人一倍努力は必要だし、辛いことも跳ね返す精神力も必要だし
ちょっとやそっとではできないことのようにも思える。
やりたいことを実現していっている、ゆうこすさんはさぞかし大変なことは日常茶飯事なのだろう……というのは想像に難くない。
ぜひ、「SHOWROOM」を息抜きの場としてこれからも活用を!
どんどんステップアップしていく、ゆうこすさん。今後のさらなる進化に目が離せません!
〈撮影=杉江拓哉(TRON)/取材・文=広瀬蒼乃〉
菅本裕子
「モテるために生きている」をコンセプトに“モテクリエイター”として活動。YouTubeなど、SNSによる情報発信は10代〜20代を中心に多くの共感を得て、カリスマ的人気を誇る。昨年には個人事務所「KOS」を設立。2017年4月には自身初のスタイルブック『♯モテるために生きている!』を発売。同年9月には『SNSで夢を叶える〜ニートだった私の発信力の育て方〜』を発売。
広瀬蒼乃
出版社でファッション誌や旅系の雑誌編集を経て、フリーランスに。可愛い子探しと、不摂生な生活を送りながらも健康ネタ集めと実践することが好き。昨年より念願の鎌倉暮らしを実現。
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