
先日SHOWROOOMMagazineインタビュー記事を特典としたイベントが行われ、1位を獲得した陽香留(ひかる)さん。シンガーとして活躍しながら行なっている日々の配信、ボーカルユニット「Luminous」での活動など、陽香留さんのこれまでとこれからについてお話を伺います。
「自分の声が作品の一部になれたことが嬉しかった」シンガーを仕事にするきっかけ
歌うことが好きで、ずっと続けていたらシンガーになっていたという感じなのですが、歌うことが好きになったきっかけだけはめちゃくちゃ覚えています。小学校の頃にすごく引っ込み思案な女の子で、自分の意見も言えない様なタイプだったんです。でもある日、『森のくまさん』の「♪ある日〜」を一番最初に歌う役割に立候補して。そうしたら、先生がすっごく褒めてくれたんです。それが嬉しくて自信がついて、歌うことが好きになったんだと思います。
その3、4年後くらいから歌を習いたいと両親に頼んで。最初は童謡の習い事ではじめて、中学生くらいからだんだん声楽に変わっていって。歌う機会にずっと恵まれていたと思います。
高校生までは「歌で生きていこう」ということは全然思っていなくて。勉強も好きだったので、大学に行って他の職業に就こうと思っていました。その後、歌に関する仕事を色々と知っていって、音楽大学を意識するようになったのですが、音大に入る子ってだいたい高校生になる前に進路を決めることが多くて、私は目指し始めたのが高校2年生という遅い時期だったので。その時習っていた歌の先生に相談して、運良く入ることが出来ました。
学生時代から、お仕事として歌う案件をいただくことがあって。例えば、ゲームとかアニメとかの一部に声を入れてくださいという内容の。そういう経験を学生時代に知ることが出来て、「こうやって歌が仕事になるんだ」って知ったんです。お金をいただいたこともそうですが、自分の声が作品の一部になれた事もすごく嬉しかったです。
リスナーとの共通の目標は「天下統一」?!
「新しいことを始めたい」と2020年の元旦から始めました。「やりたいことリスト」の中の1つであったライブ配信を、よしやってみよう!と思い、SHOWROOMをダウンロードして、配信してみようと。今となっては勇気出して良かったと思います。何もかも分からなかったので、リスナーの方に教えていただきながら配信して。初日から見てくださっている方が今も遊びに来てくれるのでありがたいです。
毎日飽きない様に配信をしたいなと思っています。と、言いつつ、初見の方がいた時は、「初見の方には自分が一番得意な曲を歌っている所を見せたい」と思うけれど、常連の方にとったら同じ曲ばかりだと飽きてしまうし…。とバランスが難しいなと思って、毎日試行錯誤しています。
「今日の配信でこれを話そう」というネタが見つかった時はすごく嬉しいです!大きな嬉しいことじゃなくても、「新しい荷物が届いたよ」とか小さなことでも嬉しいこと・楽しいことを見つけていくことが大事だなと思っています。リスナーさんからも「今日はこれひーちゃん話すかなと思ったよ」と言われることがあって、テレビで大きなニュースがあった時とかに私のことを思い出してくださることも、一緒に配信を作っている感じがすごく楽しいです。
あとは配信をはじめるまで、土日が関係ない、暦に全く関係無い生活をしていたのですが、今は季節やその日に合わせた曲を選んでいるので、すごく季節を意識する様になりました。配信の部屋の飾り付けを工夫することも楽しいです。
リスナーの皆様と一緒に曲のタイトルを考えたり出来たのがすごく新鮮でした。それまで楽曲制作って一人で行う孤独な作業だと思っていて。その時は実際に曲を作るのは私ではなかったですが、たくさんの方の想いを乗せて曲が出来上がっていくのにとても感動しました。
あとは、テレビ番組のテーマソングへの起用をかけたイベントの時に思ったのは、テレビ放映という大きな夢を自分達の力で叶えることが出来るなんてすごいことだなと思ったんですね。SHOWROOMの活動でそんな事が出来るんだと分かったこともすごく大きな出来事で。今はリスナーのみんなと共通の目標として「47都道府県全ての局でタイアップをとろう」という夢を持っています。天下統一をしようと(笑)。そんな夢も今までだったら持てなかったので。楽しいです!
ずっと神奈川、東京という首都圏で生活していることもあって、配信をはじめるまでは「全国ツアーをしたい」ということも思ったことが無かったんですね。でも今は、全国色々な所から「配信みてます」っていう声をいただく様になりましたし、みんなから楽しい地方の番組の話や、素敵なライブハウスの話を聞くと、「行きたい、歌いたい」って思う様になりました。例えば「新潟に行ったら、あのリスナーさん来てくれるかな」と考えたり、「あの場所に行ったら、あの人に会えるかな」と具体的に思えるだけで、そこに行きたいと思える熱が全然違うんですよね。「あなたに会いに行く」って。コロナが落ち着いたら、「Luminous」で全国ツアーをするのが一番の目標です。
憧れのシンガーさんとの共演、ある曲にまつわる運命的な出来事
こちらこそありがとうございました! あのプロジェクトへの参加は発表があるまでシークレットだったのですが、発表になったイベントで、リスナーさんが私の声を聴いてすぐ分かってくれて。
ご一緒したゆきこhrさんとRUNAさんは、私はSHOWROOMで一番尊敬しているシンガーさんなので、お話をいただいた時は、本当に叫ぶほど嬉しかったです!(笑)
ゆきこhrさんはすごく長くSHOWROOMで配信をされていて。新しいものに挑戦することもそうですし、継続し続ける力が素晴らしいと大尊敬しています。RUNAさんはシンガーとして絶対に真似できない力があって。唯一無二の声の魅力をご本人も分かっていらっしゃると思うので、配信でマニアックな曲を歌うこともあって、「自分の声質にはこの曲が合っている」というのが分かるのだと思います。見せ方が上手でアーティスト性を尊敬しています。
リスナーのみんなもすごく喜んでくれて、何度も聴いてるよってコメントくれたり、私自身も何度も何度も聴いています。私は普段、「もっとこうしたかった」と思ってしまうので、自分の曲を聞き返すことってあまり無いのですが、今回は大好きなお2人が一緒だったので、何回も何回も聴いています。MVもすごく綺麗に撮っていただいて、とにかく「エモい」の一言に尽きますね(笑)。
一番最初にイベントでリスナーの皆さんと作った『Blue Star』という曲です。もう一つは松田聖子さんの『Sweet Memories』という曲です。『Sweet Memories』は私が「Luminous」に入るきっかけの一つになっていて。「Luminous」はメンバーが何人か入れ替わっていて、以前一人抜けた時のオーディションで私が加入しました。私が外で歌う仕事をしている時に、もともと好きだったので『Sweet Memories』を歌っていた時に、リーダーが入ってきて「あれ、この子は今日応募してきた子?」と気付いてくれて、運命を感じたんです。
さらに「2代目歌うま王決定戦」の時に審査員をしていたおしらさんにも、私が歌った『Sweet Memories』を聴いていただいて、「最初の“♪懐かしい〜”でやられました」という講評をいただいたんです。その時の配信は、おしらさんが審査員アバターとして来ている時ではなかったのに、たまたま聴いてくださっていて。それもまた運命を感じたんですよね。
「マルチジャンルシンガー」という肩書きでやらせていただいていて、クラシックもオペラも歌う、ポップスもジャズも歌うという感じで、色々な曲が好きでやっているので、「一番好きな曲は?」という質問が一番困ったりするんですね。その中で、オリジナルの曲とか『Sweet Memories』みたいに思い出の曲が出来ていくのがすごく嬉しいんです。
将来の夢、SHOWROOMでやってみたいことは?
大きな目標としては、「紅白で歌うこと」、「大きな大会で『君が代』を歌うこと」、「フルオーケストラで歌うこと」です。どれも大きな夢ではあるのですが、いつか叶えたいと思っています。『君が代』って実はすごく難しい曲で、大抵の場合アカペラで歌うことになるんですが、東京オリンピックでのMISIAさんの歌唱が本当に素晴らしくて、MISIAさんが歌うということには誰にも文句が無いと思うんですね。歌唱力、表現力はもちろん、日頃からLGBTの活動をされているという人柄もあって。人として素敵なシンガーは私にとって憧れなので、頑張っていきたいなと思います。
ずっと言っているのは「フェス」がしたいです。あとは100人の配信者で1つのMVを作る。シンガーはもちろん、楽器を演奏している方も多いですし、MVには俳優さんに出てもらって、歌詞はリスナーさんと一緒に考えたり…とか。
本当に色々な特技をみなさん披露しているので、みんなで一つのものを作ることが出来たら、すごく素敵だなと思います。
ミステリーを読むことが好きです。何か大きな事件が起こったりするのではなく、日常に潜んでいる謎を解決していく様なお話が好きです。コミックでも『和菓子のアン』という作品とか結構あって。歌以外の唯一の趣味がミステリーを読むことと、謎解きをすることなんです。
曲を聴くだけで喉が動いちゃうので、体を休めたい時やリフレッシュ時間には音楽は聴かない様にしています。なので無音の中で黙々と解けるものを。Twitterで「今日の一問」というクイズをしている方や、アプリで遊んだり、「QuizKnock」もよく見ます。先日初めて謎解きのイメージモデルイベントに参加させていただいて、その時は自分で謎を作りました。
私の悩みって、一人でいるだけでは生まれないもので、人との関係で出てくるものなんですよね。考えていることが合わなかったとか、こんなことを言われてしまった…とか。そうして人との関係で生まれた悩みは、人と話して解決していくしか無いと思っているので、ちゃんと気持ちを伝えて話して回復する様にしています。基本的にはあまり悩まないですし、いつもハッピーなんですけどね。「人と話すこと」が何よりのリフレッシュ方法なので。
実家を出て、家族と毎日話せなくなってから、初めて寂しさを実感したんです。配信をはじめてからは、毎日みんなとお話し出来ることが本当に楽しくて。いつもパワーをいただいています。ありがとうございます! 楽しくてつい話しすぎちゃうこともあるのですが(笑)、これからもぜひ遊びに来てくださったら嬉しいです。
陽香留さんのことがもっとわかる!一問一答
Q.好きなアーティストは?
たくさんいるのですが、こうなれるならなりたいと思うのは、玉置浩二さんです。
歌うことが生きること、息をすることが歌うこと、という生き方がカッコ良いです。
私は「こう歌おう」と考えながら歌うクセがあるので、考えて表現していないように聴こえる玉置さんの歌い方は憧れます。
Q.座右の銘は?
これは座右の銘ではなくて、家訓なのですが「今が一番いい時、今も一番いい時」です。
よく小さなお子さんとかに「今が一番いい時ね〜」ということを言ったりすると思うのですが、それも分かるけど、“今も”そして“いつでも”一番いい時なんだよって。
Q.今一番行きたい場所は?
自然を見に行きたいです。星とか自然にインスピレーションを受けて曲を作ることもあるので。Annaの空さんの特番を見ていて富士山も登りたくなりました。
Q.一番好きな食べ物は?
生肉とニンニクです!ユッケとか最高です。
ライブの前はあたったりする恐れがあるので、生肉や牡蠣は食べられないのですが、そうでないタイミングで見かけたら絶対食べます。
Q.声のために気をつけていること
健康な生活をすること以上のことはないと思っているので、食べる、寝る。
本当に喉が大変な時は喋らないこと、ですね。
Q.モーニングルーティンを簡単に!
まずは水を飲みます。水分は常に多く取る様に心がけています。
牛乳も大好きなので一日一本よく飲みます。
Q.ナイトルーティンを簡単に!
クイズ系やゲーム実況のYouTubeを見てから寝ます!
編集より
配信や、楽曲のMVで見せてくださる伸びやかな歌声はもちろん、会ってお話をしているだけで、こちらまで元気にしてくれる陽香留さん。地方在住でも機会を失わずに活動出来るのがSHOWROOMの魅力の一つですが、陽香留さんの様に東京を中心に活動している中で、「全国のみんなに会いに行きたい!」と思うこともすごく素敵な流れだなと感じました。
【Information】
■ Luminous 2ndアルバム発売記念コンサート
「Time for Healing vol.27」
2022年1月21日(金)
18:45 Open/19:30 Start
@めぐろパーシモンホール(小ホール)
【チケット販売ページ】
https://dualismusic.theshop.jp/items/55228254
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■陽香留 2nd Anniversary Live
2022年1月22日(土)15:00 Start
@神楽坂 THEGLEE
【チケット販売ページ】
https://luminous-voice.com/schedule/
〈撮影=小倉翔平 / 取材・文=中村梢〉
陽香留(ヒカル)
神奈川県出身。音楽大学卒。
「マルチジャンルシンガー」として、ポップス、歌謡曲、オペラ、ミュージカル、ジャズなどジャンルの壁を超えて活動を行う。
また女声ボーカルユニットLuminousのメンバーとして2019年メジャーデビュー。
テレビ東京「THEカラオケ★バトル」等に出演。歌の異種格闘技戦ルーキーズカップ優勝。
2020年1月1日よりSHOWROOMにて配信を開始。
中村梢
WEBメディアで取材、インタビュー、記事執筆をしています。猫と映画とお酒が好きです。
現在、SHOWROOMでは新規イベントを募集しています!
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また、SHOWROOMを盛り上げてくれる配信者を随時募集しています!